株の信用取引とは?
信用取引ってなに?
信用取引とは、投資家が、証券会社から委託保証金を差し入れお金を借りて株式を買ったり株券を借りてそれを売ったりする取引の事を言います。
では信用取引という制度は、なぜできたのでしょうか?
例えば現物取引しかできなければ、ある銘柄を買いたいときにお金がなければ買えませんし、株券を保有していなければ売ることもできませんね。
これでは株式市場に参加できる人が限られてしまい結果、少しの売買高でも株価が大きく動く可能性も出てきます。そこで導入されたのが信用取引制度なのです。
この制度は、手持ち資金や手持ち株券を担保にすることで株式を売買することができるため、売買高が増加し、市場における公正な価格形成が行われるとの考えからできたものだと言われています。
どのようなメリットがあるのでしょうか。
⑴ 売りから始められる。
⑵ 手持ちの資金の約3倍まで、取引できる。
⑶ 塩漬け株が、担保にできる等です。
説明していきましょう。
信用取引が現物取引と大きく違うところ
それは、レバレッジ効果が働くため、少ない資金で大きな利益を狙えます。
⑴
現物取引では、「買い」しかできません。しかし、信用取引は、「買い」だけでなく、「売り」もできます。
相場下降局面では、買いしかできないと、損失になってしまいます。今が一番安い(底近辺)のかどうか、わかりません。もっと下がる事もあります。そういう時は、下げで利益を取ることができます。
「買い」と「売り」両方からはじめられることで、現物取引と比べると収益チャンスは2倍と考えられます。
⑵
例:委託保証金率が30%の場合は、30万円の保証金で約100万円の売買が可能です。つまり手持ち資金の約3倍の売買をすることができます。
当然、投資する自己資金は現物取引の30%でも、得られる利益は現物取引とまったく同じなのです。
この資金効率は、信用取引の良さです。(注意:レバレッジ効果は損失にも働きます。)
信用取引を行うために必要なこと
それでは、証券会社で、信用取引をするためには、何が必要なのでしょうか?
① 信用取引のための口座を開く
信用取引のための口座は、一定の条件を満たす必要がありますが、きちんと勉強し取引をしている人にとっては、難しいことではありません。
補足:
口座開設基準といい、信用取引をおこなうにあたり、十分な金融資産や株式投資の経験・知識を持っているかどうかが審査されます。
信用取引に関するリスク:信用取引は、上記にご説明したように、差し入れた委託保証金額の約3倍の取引を行うことができますね。
そのため、現物取引と比べて大きなリターンが期待できる反面、時として多額の損失が発生する可能性も含んでいるのです。
また、信用取引の対象となっている株価の変動等によりその損失の額が、差し入れた委託保証金額を上回る恐れがありこの場合は「追加保証金」を差し入れる必要が出てきます。
状況が好転するまたは建玉を決済しない限り損失が、更に膨らむリスクがあります。
② 取引をするためには、「担保」が必要です。
この担保を委託保証金といいます。
(※)その割合は(委託保証金率)一般的に借りるお金や株券の30%以上。
(法令上の最低委託保証金率は30%ですが、各証券会社が定める委託保証金率によって異なります。)
信用取引のコストについて
コストについても把握しておきましょう。
例:
お金を借りて買う場合は「買方金利」、株券を借りて売るときは「貸株料」、「売り」の場合、銘柄の状況によってはさらに「逆日歩」。
他には、売建玉を権利確定日をまたいで保有した場合、配当金相当額の支払義務が生じます。
(証券会社に、電話をして確認することもできますので、わからない時は、サポートセンターに教えてもらいましょう)
発行会社の配当金支払時期にお預り金から授受が行なわれるまでの間、予想配当額(会社四季報予想の通期分)を拘束などもあります。
まだまだ細いことは沢山ありますが信用取引とは、大体どのようなものかは、おわかりいただけたでしょうか?
※信用取引の開始方法は各証券会社のHPから手続きを進めていくことができますのでぜひ参考にしてみてください。